【伝承】受け継ぐのはパン職人!? 68年愛された天佑のカステラ 受け継がれる名店の味『every.特集』
大阪市にある、具がたっぷりのカレーパンや、もっちりとした生地のパンが人気のお店、パネポルチーニ。店長の旗手一夫さん(48)は、この道25年のベテラン・パン職人。同じ大阪市内に、新店舗をオープンすることが決まり、そこで売り出すために挑戦している商品が“カステラ”。旗手さんのカステラ作りの師匠は、菓子職人歴58年の、藤井伸一さん(73)。
藤井さんは去年まで、大阪で知る人ぞ知る“カステラの名店”『天佑』を営んでいた。生地のきめが細かく、ふわふわでしっとりとした食感。甘さはやや抑えて、優しい卵の味が際立つ「名店の味」として、多くの人たちに愛されてきたが、2022年9月、藤井さんの健康状態を理由に、創業68年の歴史に幕を下ろした。
藤井さんがカステラ店の看板を下ろした跡地に、パン屋をオープンすることになったのが旗手さん。“名店のカステラ”を自分のパン屋で受け継ぐことを決意。新店舗オープンまでに、師匠の合格をもらえるよう修業の日々が始まった。
パン屋の新店舗オープンまで1か月となったこの日。師匠・藤井さんのお墨付きを得るため、試食会に挑む旗手さん。旗手さんのカステラを口にした、藤井さんの感想は、「はっきり言って、おいしくない。これは売り物にならない。お客さんに失礼や、ただカステラを売ろうという気だけでは。これやったら、出さないほうがいい」という厳しいものだった。
はたして、旗手さんはオープンまでに“名店の味”に近づき、師匠・藤井さんの合格をもらうことができるのか――。
※詳しくは動画をご覧ください。(2023年10月6日放送「news every.」より)