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声の不調、喉の違和感が増加? コロナ禍で会話減り“喉の筋肉”衰え…

2023年11月7日 21:18
声の不調、喉の違和感が増加? コロナ禍で会話減り“喉の筋肉”衰え…
今週は、日テレ系秋の「カラダWEEK」です。いま、自分の“声の不調”を訴える人が増えているといいます。その原因の1つが、コロナ禍で声を出す機会が減ったことで、のどの筋肉が衰えたことにあるというのです。

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生伴奏に合わせ、お客さんみんなで合唱する“歌声喫茶”。新型コロナウイルスの影響で一時は閉店を余儀なくされた「歌声喫茶ともしび」(東京・新宿区)は、去年、2年ぶりに営業を再開しました。

コロナ禍で、歌う機会が減ったというお客さんの中には、自分の声や喉に違和感を覚える人もいました。

50代
「思ったより、“音域”がちょっと低くなっちゃった気がする」

50代(週に3回来店)
「(コロナ禍で)歌えない期間があると、声は出なくなりますので。声の出る“音域”とかも変わってきますし、声量とか、いろんな部分で」

ようやく、声を出す喜びを取り戻した一方で、声や喉に変化を感じている人がみられました。

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声や喉への変化は、様々な場面で感じるようです。

20代
「友達と話をする時も、長時間はしゃべれなくて、疲れてきますね。声が出しづらくなってきたり、すぐに声がかれたり」

20代
「最近ライブ行ったんですけど、全然声出なくて。(声が)出ても、ひょろひょろみたいな声しか出なかった」

20代
「授業で対面になった時に、急に当てられたら、大きい声が出せなかった」

若い世代からも、「声」に関する悩みが多く聞かれました。

山王メディカルセンター副院長 東京ボイスセンター長 渡邊雄介 医師
「声が出にくくなった患者さんが増えています」

都内の「声」を専門とする医療機関に聞いてみると、声の不調を訴える人が、コロナ禍前と比べ、約2割増加しているといいます。(※山王メディカルセンター・東京ボイスセンターによる)

声の不調の原因は、「声帯」と「声帯を動かすための筋肉」にあるといいます。

山王メディカルセンター 副院長 東京ボイスセンター長 渡邊雄介 医師
「“声筋(こえきん)”、造語なんですけれども、(“声筋”を)使わないと、力こぶがなくなってしまう。そうすると、声が弱々しくなる」

影響は声だけではなく――

山王メディカルセンター 副院長 東京ボイスセンター長 渡邊雄介 医師
「喉の役割は、“声を出す”ことだけではなくて、“呼吸をする”・“ご飯を食べる”。これ、すごく意外だと思うんですけど、実は“力む”なんですね」

渡邊医師によると、“声筋”が衰えると「苦しい感じがする」「ものを食べた時にむせる」「力が入りづらくなる」などの影響があるといいます。

実際に、スタッフの喉を見てもらうと――

山王メディカルセンター 副院長 東京ボイスセンター長 渡邊雄介 医師
「(息を吸うと)こういうふうに、ぱっと開く。声出すと、こういうふうに閉じる。これは正常の状態です」

一方で――

山王メディカルセンター 副院長 東京ボイスセンター長 渡邊雄介 医師
「(“声筋”が)やせてくると、どんどん隙間が大きくなったりだとか」

”声筋”が衰えると、声を出した時に、2つの声帯がきちんと閉まらずスキマができ、声が出にくい原因になるといいます。

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そこで、自宅で簡単にできる、「“声筋”を鍛える方法」を教えてもらいました。

◆ストローをくわえ、出しやすい音で「うー」と5秒以上、声を出す。これを10回繰り返す。(※1日50回)
◆水が入った紙コップなどに「ストロー」を差し、水をぶくぶくさせる。(※1日50回)

これにより、喉の筋肉を鍛える効果があるといいます。継続して鍛えることが大事だということです。

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ようやく戻ってきた日常。
生活の様々な場面で使う「声」に、違和感はありませんか?