『そりゃそうだろうな』という声も 福島県の合計特殊出生率1.21の反応は?
■40代の既婚男性・娘1人生後5か月
「(出生率最低のニュースをみて)そりゃそうだろうなって思いますね」
街の人も納得の数字。それは、きのう公表された「合計特殊出生率」です。
女性1人が生涯に産む子どもの数を表すこの指標。全国では1.20と8年連続で減少を続け、東京都では1を切る0.99と過去最悪となりました。
一方、福島県内も出生率が1.21と、全国平均をわずかに上回りましたが、4年連続で過去最低を更新しました。
反転の兆しが見えてこない少子化の加速に、福島県内の街の人は…。
■20代学生(女性・未婚)
「仕事と家庭の両立っていうところが、子育てとの両立っていうところが難しくて出生率もさがっているのかな。子供は欲しいと思うんですけど、働くのもバリバリに働きたいと思っているので、両立は不安なところはあります」
■10代予備校生(女性・未婚)
「子供欲しいなとかは考えてなかったですね。将来的に育てていけるのかなって心配もあったり…」
仕事との両立やお金の面で「子どもを産んでも大丈夫なのか」と不安の声が聞かれました。
こうした状況を改善しようと、6月5日の国会で「改正子ども・子育て支援法」が成立しました。児童手当の所得制限の撤廃や支給期間を高校生年代まで延長すること。親が働いているかにかかわらず保育所を利用できる「こども誰でも通園制度」などが盛り込まれています。
ただ、その財源は個人や企業などの公的医療保険に上乗せして徴収する「支援金制度」となっていて、2026年度から段階的に徴収が始まります。
政府の試算によると年収600万円の会社員の場合、被保険者1人あたりの徴収額は2026年度は月600円ですがその後、額が上がり2028年度には月1000円になる見通しです。
いわゆる「隠れ増税」という声もありますが、子育て世代の本音はというと…。
■母親(福島市)
「ちょうど育休で(手当が)67%とか50%だったりするが、いい条件になってくれるのはすごくありがたいとは思ったので、まだ第一子ですが、第二子のときとか楽しみだなと思っています」
■母親(大玉村)
「負担が多くなってきたなと、不安はあります」と、賛否はさまざま。特効薬ともいえるような方法がないだけに少子化にどう歯止めをかけるのか、社会全体の理解と連携が欠かせません。
北塩原村、三島町、桧枝岐村では、ことし生まれる赤ちゃんが0人になる可能性があるということです。子どもを産み、育てやすい環境づくりを社会全体で作っていく必要がありそうです。