美しい尾瀬で…“ある問題” 約65キロの木道が老朽化 補修費用をクラファン ふるさと納税で寄付も
尾瀬といえば、湿原に敷かれた長い木道も風景の一つとなっていますが、今、その老朽化が問題となっていて自治体などが頭を悩ませています。
福島、栃木、群馬、新潟の4県にまたがる「尾瀬国立公園」。
尾瀬沼周辺では、「ミズバショウ」や黄色の花をつける「リュウキンカ」が見頃を迎える中、檜枝岐村の登山口では、先日、山開きが行われ、登山客らが待ちに待ったシーズンの到来を祝いました。
■訪れた人は
「景色がすごくいい。水もすごくきらきらしている」
■訪れた人は
「今年は雪が少ない。ミズバショウの時期に初めて来た。いつもは雪がもっと多い。ミズバショウこんなにあって、今の時期来るのもやっぱりいいな」
湿原には、どこまでも続くような木道が整備されていて、美しい尾瀬の風景の一つともなっています。
湿原への踏み込みを防ぐために尾瀬国立公園に整備された木道は、全長でおよそ65キロメートル。
木道は10年ほどで傷んでしまうため、管理する国や自治体が補修を行っていますが、物価高騰の影響もあり、1メートルの木道を補修するのに20万円ほどがかかるそうで、追いついていないのが現状です。
■訪れた人は
「場所によってはかなり朽ちている所もあって、歩きづらくはなっていますが、尾瀬で維持していくのはやっぱり大変だろうなと思う」
こうした現状に自治体も頭を悩ませていて、木道の一部を管理する檜枝岐村では、クラウドファンディングで補修費用を募ったほか、ふるさと納税でも寄付を呼びかけています。
■檜枝岐村 平野 信之 村長
「最初は結構多かったが、ここ2、3年は少しコロナ禍もあり減少傾向にあったが、今年は割と早めにお金も集まっているようなので、これから大いに期待している」
また、村は古くなった木道を補修するのではなく、今後は劣化しにくい自然の木を模した擬木に替える対応も予定しています。
四季折々の美しい自然が楽しめる尾瀬で、訪れる人の安全と湿原を守っていくためにも多くの協力が必要です。
■檜枝岐村 平野 信之村長
「尾瀬はいつ来てもいい所なので多くの方々に来ていただいてその時々の表情を楽しんでいただきたい」