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たまご値下がり 約2年ぶりに1キロ200円を下回る 企業の買い控えなど影響か 福岡

2024年1月17日 17:28
たまご値下がり 約2年ぶりに1キロ200円を下回る 企業の買い控えなど影響か 福岡
たまご価格ことしに入り全国的に急落

たまごの価格が、ことしに入り全国的に急落しています。福岡でも1キロあたりの価格が1年10か月ぶりに200円を下回っています。価格が下がった背景には何があるのでしょうか。

福岡市博多区にある洋食店「いくら」の看板メニューは、たっぷりのたまごに生クリームを合わせた、とろっとろのオムライスです。

■阿部まみフィールドキャスター
「口に入れた瞬間、ふわっとたまごがとろけました。 ぷるぷるしたたまごの触感が絶品です。」

店ではオムライスひとつにたまごを3個使い、多いときには1日800個にもなるといいます。

たまごの価格が店の経営に直結します。

■いくら・大坪翔太社長
「去年一番高い時で、10キロで4500円ぐらいまで上がったが、ことしに入って500円ぐらい安くなった。もうちょっと安くなるとうれしいなと。」

17日、福岡市東区のスーパーでは、特売ではあるものの、Mサイスのたまご10個入りが182円で販売されていました。

■エムズ美和台店・久松浩一店長
「今まで200円台が当たり前で、一番高い時で300円を超えていた時もありましたので、価格的には落ち着いてきております。相場的にも安い時期に入ってきているので、今の値段が一番安いと思います。」

JA全農たまごによりますと、福岡のたまごの1キロあたりの価格は、去年春ごろには鳥インフルエンザやエサ代の高騰などで345円という過去最高値を記録していましたが、17日に発表された価格は175円でした。

ことしに入り、1年10か月ぶりに200円を下回っています。

■買い物客
「安いですね、普段に比べて安くなっていますね。年金生活者には助かりますよ。」

価格が急落した原因は何なのでしょうか。

福岡県鞍手町の「野上養鶏場」を訪ねました。

7万5千羽のニワトリを飼育していて、1日に約6000個のブランドたまご「味宝卵」を生産しています。

■野上養鶏場・藤井豪社長
「鳥インフルエンザが少なかった。 飲食店もたまごが高いので使うのを控えていたのが要因かなと思っています。」

藤井社長はたまごの価格が高騰したため、企業の買い控えが起き、たまごが余っている状態にあると話します。

また鳥インフルエンザについても、去年11月に佐賀県鹿島市の養鶏場で発生したものの、福岡・佐賀の養鶏場では、それ以降は発生が確認されていないため、たまごの安定供給につながっているといいます。

それでも、鳥インフルエンザに対する警戒を続けています。

■藤井社長
「鶏舎周りに石灰をまいて、限られた人間しか鶏舎に入らないようにして。車両に関しては消毒を徹底してから入れている。まだ寒い時期なので、気は抜けないかなと思います。」

食卓には欠かせないたまごの価格が、このまま落ち着くことを祈るばかりです。

それでは、今後の見通しはどうでしょうか。

東京農業大学・元教授の信岡誠治さんは「たまごは余り気味で、今後しばらくはこの価格が続くのでは」と分析しています。

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