小児がんの子どもたちが描いた絵画や書道の作品を展示「子どもたちを思ってもらえたら」 福岡県庁
2月15日の国際小児がんデーを前に、福岡県庁で小児がんへの理解と支援を呼びかける展示会が開かれています。メッセージを発信するのは小児がんを克服した男性です。
■永易友希記者
「会場には、小児がん支援活動のシンボルカラーであるゴールドのリボンが置かれています。ツリーに飾ることで、がん患者やご家族にエールを送ることができます。」
福岡県庁で開かれている「小児がん啓発県庁ロビー展」には、小児がんの子どもたちが描いた絵画や書道の作品など16点が展示されています。
「みんななかま」と題した作品は、小児がんで一番多いとされる急性リンパ性白血病の女の子が、小学1年生の夏休みに描きました。女の子はこの絵を描いた後に白血病を再発し、7歳で亡くなりました。
小児がんは15歳未満の子どもがかかる「がん」で、国内では年間2000人から2300人の子どもたちが小児がんと診断されています。
展示会は福岡県、小児がんの支援団体、相談支援センターが合同で開きました。
井本圭祐さん(39)は、小児がん支援団体の事務局長を務めています。井本さんは14歳の時に急性リンパ性白血病と診断されました。今は、症状が治まった「寛解(かんかい)」状態にあるといいます。
■小児がん経験者・井本圭祐さん
「小児がんは医療の進歩によって治る病気になってきました。ただ、治った後も再発だったり、晩期合併症と言われる抗がん剤治療の副作用のようなものが長年続いたり、後から出てくる子どもたちもたくさんいます。そうした中でも、元気いっぱい今回の絵のようなパワーあふれる生活を送っている子たちもたくさんいますので、目を向けていただいて、子どもたちを思ってもらえたら。」
展示会は、福岡県庁1階ロビーで14日まで開かれています。