【魚離れ】おにぎりの具材はすべて海の幸 市内22店舗では「博多ブリ・クエフェア」魚の消費拡大を目指すプロジェクト続々 福岡
魚の消費拡大を進めようというイベントが13日、福岡市で開かれました。福岡市は今年度、漁協や飲食店とともにプロジェクトを立ち上げ、魚の消費拡大に力を入れています。背景にあるのは「魚離れ」です。
ズラリと並んだおにぎり。福岡市役所前の広場で開かれた「おむすびマルシェ」です。
■阿部まみアナウンサー
「おいしそうなノリの佃煮のおにぎり。こちらに並んでいるおにぎりすべて、福岡市の海の幸が使われているんです。」
おにぎりの具材はすべて、小呂島や玄界島など福岡市でとれた海産物です。サワラやタイめしのおにぎりなど全10種類です。
こちらは能古島産のブランドかき「万葉牡蠣(がき)」を使った、かきめしのおにぎりです。
■訪れた人
「珍しいなと思って。こんなお魚だけを取り扱って珍しいと思って来ました。」
このイベントは、福岡市が今年度、漁協や飲食店とともに進めている「HAKATA FISH PROJECT」の一環です。次回は11月20日、その次は12月11日の午前11時~午後3時に開かれます。
■福岡市 水産振興課・冨田浩次 課長
「福岡市で漁業をやっているのを知られていない。やはり食べていただくことが、知らせるために一番いいのかなと思っています。」
福岡市などが魚のPRに力を入れるワケ。それは、消費者の「魚離れ」が進んでいることです。実際に「おむすびマルシェ」の会場でも。
■訪れた人
「魚はあまり食べないですね。お肉の方が多い。」
こちらは、魚介類と肉類の年間1人あたりの消費量の推移です。魚介類は2001年度の40キロ余りがピークで、その後は減少に転じ、2011年度には肉類が上回っています。その後も、魚介類の消費の減少傾向は止まらず、ピーク時の半分近くとなっています。
全国的に「魚がおいしい」と言われる福岡市でも、同じく魚の消費量の減少傾向が続いているといいます。
こうした中、9日、福岡市の長浜鮮魚市場には行列ができていました。東側のエリアに、魚の魅力を発信する施設「うおざ」がオープンしたのです。「食べる・知る・お買い物」がコンセプトで、市場としても魚の消費拡大を目指します。
■鬼丸ゆりか記者
「こちらのカウンターでは、ブリやスズキなど好きな刺身を選ぶことができます。」
目玉は、長浜鮮魚市場が取り扱う海産物の刺身や焼き魚などを提供するフードコートです。
■訪れた人
「すごくおいしい。魚を食べる機会はなかなかないので、新鮮な魚を食べられるのはうれしい。」
営業は毎週水曜日と年末年始を除き、午前11時から午後9時半までです。
そして「HAKATA FISHPROJECT」では、福岡市内の22店舗で、ブリやクエを使った一品を提供する「博多 ブリ・クエフェア」を11月いっぱい開催中です。
■まつ永水産 店長・松永隆紀さん
「クエのお刺身です。」
刺身はうま味を引き出すため、下処理をした後、2、3日冷蔵庫で寝かせているといいます。
■吉村史織アナウンサー
「おいしい。ふわふわもちもち、もっちりした食感ですね。かめばかむほど甘みを感じます。」
■松永さん
「(クエは)秋から冬にかけて一段と深いうま味を蓄えて、おいしいと思います。玄界灘の豊富な魚、おいしい魚がたくさんありますので、まだ知らない人も多くいるので、そこをアピールしたい。」
12月と来年1月はカキ、2月と3月はヒラメのフェアを開催する予定で、福岡市の担当者は、このようなイベントを通して魚の消費拡大を目指したいとしています。