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海の幸「車エビ」を山の中で養殖して新たな名物に 那賀町で休校中の小学校を使い養殖の実証実験【徳島】

2024年9月13日 14:20
海の幸「車エビ」を山の中で養殖して新たな名物に 那賀町で休校中の小学校を使い養殖の実証実験【徳島】
徳島市から車で約2時間、2023年3月に休校した徳島県那賀町の山間にある平谷小学校で行われていたのは...。

上那賀町漁業協同組合 大田正副組合長)
「クルマエビの養殖です。3つの池全体で、1100匹ちょっとかな」

面積の95%が山になる那賀町で、海の幸「クルマエビ」が育っていたのです。

この養殖実験は、町が地元の新たな産業を作ろうと、徳島県外のコンサルティング会社に委託して、2024年8月から始めました。

もともと給食室だった部屋に水槽を設置し、美波町から運んだ海水でクルマエビを育てています。

(上那賀町漁業協同組合 大田正副組合長)
「ひとつの池に30gくらい。(餌やりは)朝と晩、朝8時くらいと夕方4時くらいですね。砂の中から出てきて、エサ拾ってくれるから、餌やりをしていたら可愛くなってくる」

餌やりなどの世話は地元の漁協が担当し、毎日、水槽の掃除やエビの状態確認を行っています。

水温や酸素濃度などはセンサーで計測され、異常があるとスマートフォンにメールが送られ、すぐ駆け付けられるようになっています。

こうして、2024年12月ごろまでデータを収集し、エビが出荷サイズまで育つのかを見極めます。

大きさが今の2倍、16cm以上に育てばひとまず成功です。

(上那賀町漁業協同組合 大田正副組合長)
「とりあえず、試験的に少しでも力になれたらなあと思ってやっている。軌道に乗ればいいが、今のところは雲を掴むような話で分からないので」

一方、町は過疎が進む地域をなんとか活性化させようと、かなり本気です。

(那賀町農業振興課 岡久譲二課長)
「旧平谷中学校のプールなんですけど、今は全然使われていません。商業化・事業化を、ここを一つの場所として考えている」

将来的には、最低でも今の100倍、10万匹を飼育して町の一大産業にしていく計画です。

(那賀町農業振興課 岡久譲二課長)
「山間部で海産物をやるというのが『売り』と言いますか、インパクトがあるのかなと。那賀町の海産物として、大きく広く広まっていけばいいのかなと、期待を込めて取り組んでいます」

山の中で育つ「クルマエビ」が那賀町の新たな名物となるのか、今後の展開に期待が寄せられます。
最終更新日:2024年9月13日 23:40
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