海草のアマモで海の保全を 全国シンポで高校生が活動報告 豪雨で消失したアマモ場再生
海草の一種「アマモ」をキーワードに海の再生について考えるシンポジウムが福岡市で開かれ、県立芦北高校の生徒たちが活動を報告しました。
海の再生や保全を目指し、行政と市民が意見交換などを行う全国アマモサミット。2008年から毎年開催されていて、今年は10月20日から3日間、福岡市で開かれました。
波が穏やかで太陽の光が届く浅瀬を好む海草の一種、アマモ。群生する場所は、魚の隠れ家や産卵場所になるため、“海のゆりかご”とも呼ばれます。
漁業者や大学教授がアマモを増やす取り組みなどを発表する中、熊本から参加したのは芦北高校。2003年、漁獲量の減少に直面する漁師からの依頼をきっかけに、アマモ場再生への取り組みを始めたことを紹介しました。
活動当初は、0.25haだったアマモ場ですが、様々な移植方法を試し、2020年6月には約30倍の7.5haまで広げることに成功しました。しかし、翌月の熊本豪雨で大量の土砂に埋もれ、大部分の5.2haが消失。
壊滅的な被害を受けたアマモ場の再生に向けて、森林整備や里山保全のボランティアにも積極的に参加していることなどを報告しました。
■芦北高校 一川彩華さん
「豪雨災害からの復興を合言葉に、再び緑のじゅうたんが広がるように、全力で取り組んでいきます。豊かなアマモ場、豊かな漁場、豊かな海を守るために頑張ります」
会場の司会を務めたのは、日本テレビ「真相報道バンキシャ!」でキャスターを務める桝太一さん。番組で芦北高校の活動を取材した桝さんと、こんなやり取りも…。
■芦北高校 一川彩華さん
「今年5月に、真相報道バンキシャ!で桝太一さんに取材をしていただきました。ありがとうございました」
■桝太一さん
「まさかの今のが締めワードですか?分かりました。素晴らしい発表ありがとうございました」
■芦北高校 一川彩華さん
「たくさんの人にアマモの素晴らしさや魅力を知ってもらって、日本の海、世界の海が豊かになるよう願っています」
若者たちの取り組みが、豊かな海の再生を支えています。