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【特集】青森からの輝石 県人メカニック 世界一過酷な「ダカールラリー」に挑む

2024年10月2日 17:43
【特集】青森からの輝石 県人メカニック 世界一過酷な「ダカールラリー」に挑む

特集は「青森からの輝石」、青森から羽ばたき活躍する県人たちを紹介しています。
きょうは五所川原市市浦出身のメカニック。
世界一過酷と言われる自動車オフロードレース「ダカールラリー」に挑みます。

東京・日野市に本社を置くトラックメーカー日野自動車。
ダカールラリーのレース車両を製作している1人が、五所川原市市浦出身で青森日野自動車の柏谷壮一郎さん35歳です。

★青森日野自動車(五所川原市市浦出身)柏谷壮一郎さん
「ダカールラリー参戦するとなると全部の仕事に携わる部門で分かれていない みんなで1つの車両を作り上げるということでわからない部分でも自分なりにチャレンジしてみるという部分もあるので スキルアップにつながっているんじゃないか」

柏谷さんは青森山田高校の自動車専攻科を卒業し2012年に青森日野自動車に入社します。
トラックやバスの整備に携わりながら、日野自動車グループの4段階の資格のうちメカニックとして最高ランクを獲得した柏谷さんは、ことし7月全国で3人しか選ばれない「ダカールラリー」のメカニック選抜試験に合格。
いまは、レースに出場する車両の製作に携わっています。

★日野チームスガワラ 良川幸司 メカニックリーダー
「僕からしても脅かされるぐらいかなり技術を持った方で人柄もすごく気さくで僕もかなり頼りにさせてもらっています おとなしめなんですけどお酒が入るとかなり明るくなる」

ダカールラリーは、アップダウンの激しい砂漠地帯を走るため、5割以上がリタイヤすることも多く、世界一過酷なオフロードレースと言われています。
日野自動車は1991年に日本の自動車メーカーとして初めて参戦し、トラック部門で優勝経験もあります。

★柏谷壮一郎さん
「日野自動車でこういうこと(ダカールラリー)をやっているんだという印象トラックの修理だけではない ゆくゆくは自分もこういうメカニックになりたいという思いでずっと今までやってきて今回ダカールラリーに選ばれて光栄に思っています」

柏谷さんは先月18日から東京で単身赴任の寮生活を始めました。
昼ご飯はいつも、柏谷さんと同様に選抜された長野と東京のメカニックと一緒、チームワークを高めます。

★南関東日野自動車 邵相権 さん
「明るい性格社交的腕もバッチリ」

★長野日野自動車 上原智史さん
「知識も経験も十分でさらに明るいから みんなをまとめてくれるようなとても頼りになる仲間です」

青森を離れた生活で寂しさもありますが柏谷さんが大事にしているのが家族からもらったお守りです。
柏谷さんの妻と3人の子どもがメッセージを書いて手作りしてくれました。

★柏谷壮一郎さん
「だいぶ糧になります心強いですね 常に財布に入れて離さず持って歩いてます がんばらないとなって思っています」

ダカールラリーは来年1月3日から17日まで、サウジアラビアを舞台にレースが繰り広げられます。
過酷な場所を走る車両のパーツは1つ1つが特注品。
メカニックとして、これまで培った経験と技術、そして扱うことが少ない特殊なパーツへの対応力が問われます。

★柏谷壮一郎さん
「34回目の連続完走それに貢献できることあとは上位入賞ですね そっちにも食い込めれば 若い人の自動車離れが多いので興味を持ってもらって修理って楽しいなっていうので これからも自動車業界の糧になってがんばっていきたい」

ことし12月現地に出発し、過酷な環境で整備や修理を担う柏谷さん。
無事にゴールまで走りきれるよう、レース車両と向き合う日々が続きます。

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