愛知の偏差値ランキングに激震 「共学の中学トップは明和に?三河地方の勢力図にも影響が…?」公立中高一貫校の登場で様変わりする受験事情 【2025受験事情の最前線 #3】

私立とは異なる魅力 公立中高一貫校が重要視する「探究学習」
愛知県では2025年度から「明和高校」「刈谷高校」「半田高校」「津島高校」の4校で中高一貫校が開校しました。
明和や刈谷は歴史がある進学校なので、早い段階から通わせたいと考える保護者も多いかもしれません。
しかし、公立の中高一貫校は、私立の中高一貫校のような、中高6年のうち5年間で勉強を先取りして残りの1年は演習するという、難関大学受験を見据えたカリキュラムではないと表明しています。
先取り学習をしないのであれば、中高一貫校のメリットがないように思えますが…。
学歴研究家 伊藤滉一郎さん:
「東大や医学部を見据えた先取り教育という側面では、あまりメリットはないかもしれませんが、その代わり公立の中高一貫校がやっているのは“探究学習”です。今の大学入試は“総合型選抜”が活況なので、探究学習は結構メリットが大きいと思っています」
総合型選抜とは、プログラミングや課外活動、ボランティアなど、中学高校の6年間で取り組んだことをプレゼンし、その活動実績で大学の合否が決定するという入試スタイルで、一般入試とは全く性質が違う、AO入試の応用版のようなものだといいます。この総合型選抜が大学受験で急激に増加しているのです。
総合型選抜が今後も拡大していくのであれば、公立の中高一貫校が力を入れる探究学習が効果を発揮することになります。ペーパーテストがベースとなる受験学力を高めること以外に活路を見いだしたところに、公立の中高一貫校の魅力があると、学歴研究家の伊藤さんは評価します。