電気料金、食料品…3月の値上げ 子ども食堂は「どう工夫しようか」4月もすでに4170品目が値上げ予定
とどまることを知らない値上げに関するニュースです。3月からこんなものも値上がりしています。まずは、生活に欠かせない電気です。政府の補助金が縮小された影響で九州電力では、標準的な家庭の3月使用分の電気料金は7223円と、前の月より302円値上がりとなります。
ほかにも車社会には欠かせないタイヤも値上がりしています。
3月以降、各タイヤメーカーは値上げを発表していて、5%から8%程度の値上げとなっています。
そして、値上げというと皆さんも実感されているのが食料品だと思いますが最新の国の家計調査では、家計の支出の中で食費の割合を示すエンゲル係数が2人以上の世帯では28.3パーセントと43年ぶりの高水準となっています。
こうした食料品の値上げの波が押し寄せているその現場を取材しました。
値上げの波が直撃している施設の一つが子ども食堂です。
先週土曜日、ひなまつりを前に子どもたちや訪れた地域の人に手作りのちらし寿司が提供されました。
こちらの「ひまわり子ども食堂」は、2022年に空き家を活用して地域の居場所作りを目指して始まりました。
現在は毎月1回、第1土曜日にオープンしていて子どもは無料、大人も300円で食事をすることができます。
10人ほどのスタッフは全員ボランティア。
生鮮食品のうち野菜は生産者から寄付してもらっていますが肉や魚、米などは大人が払う料金から購入しなければならず止まらない値上げの波に頭を悩ませ続けています。
◆ひまわり子ども食堂小西朋子代表
「献立を立てるうえで値段が高いのは買えないので、どういうふうに工夫しようかとか、あるものでやろうかとか、そういうので苦労している所はありますね」
民間の調査会社、帝国データバンクによりますと、3月、主な食品メーカーが値上げを行った飲食料品は2343品目。2025年に入り1回あたりの値上げ率は月の平均で17%、値上げされた品目数は3か月連続で前の月を上回っています。
4月も値上げが予定されているのは4170品目。米や生鮮食品といった原材料のほか、容器などの資材や物流費、人件費などでも値上げが続いていてその勢いは前の年より大幅に強まっています。
◆ひまわり子ども食堂小西朋子代表
「食べることは毎日のことですので、子ども食堂だけではなくて、普通の家庭の食卓に上るものが、早く普通の、今までの値段になってくれることを願うばかりですね」
子どもを抱える家庭にとっても食材などの値上げの影響は深刻で、そうした家庭にとって子ども食堂は大切な場所となっています。
◆利用者
「おいしいし、みんながいるし幸せ」
◆利用者
「お米がひと月30キロくらいいるから、買おうと思ったらひと月2万5000円くらいいっちゃうので、一食でもここで食べてもらわないと」
子どもたちがおなかいっぱいになれる場所を守るため…。値上げにも負けずに子ども食堂の運営は続きます。