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全員理解の決着を…鳩山首相が重ねて強調

2010年1月27日 12:16
全員理解の決着を…鳩山首相が重ねて強調

 アメリカ軍普天間基地(沖縄・宜野湾市)の移設問題で、平野官房長官が「地元の合意が得られなくても移設先を決めることがある」との考えを示したことに対し、鳩山首相は27日朝も、国民にもアメリカ政府にも理解される決着を目指す考えを強調した。

 鳩山首相は「国民の皆さん、沖縄の皆さんにも理解されて、そしてアメリカもわかってもらえると。そういうものを5月までに出すと決めて、今、行動している」と述べた。また、「(沖縄県の)名護市長選挙の民意は大事にしながら、ゼロベースでやる」と述べた。

 また、平野官房長官は27日の記者会見で、「合意という定義も、またいろいろあると思う。理解を求めることは絶対必須。これまで否定したつもりはない」と釈明。「何をもって合意とするのか」としながらも、地元の理解は求める姿勢を強調した。その一方で、「地元の合意がなくても法的措置による強制収用などの可能性はあるのか」との質問に対しては「一般論としてあるが、コメントは控えたい」と述べ、否定しなかった。

 一方、野党側は27日も厳しく批判している。自民党・大島幹事長は「そういう歴史、そして現実、地域の国民の皆さんの気持ちを無視したやり方では絶対に成功しない。あまりに稚拙で強引で誤解を与えるこの発言は、普天間問題の解決にむしろ大きな困難を新たに提供したと言わざるを得ない」と述べた。また、「見識を疑う」として平野官房長官に発言の撤回を求めた。