政府は、今年中に取りまとめる日本の防衛力整備の指針「防衛計画の大綱（防衛大綱）」の改定を議論するため、有識者による懇談会を設置し、座長に「京阪電鉄」の佐藤茂雄最高経営責任者（ＣＥＯ）を選任した。

　懇談会のメンバーは、佐藤氏のほか、日米関係に詳しい国際政治学者の中西寛京都大学大学院教授、海上自衛隊出身の斎藤隆前統合幕僚長ら１１人。防衛大綱は去年改定される予定だったが、鳩山内閣は政権交代を理由に１年先送りし、あらためて議論するとしていた。

　核やミサイル開発を進める北朝鮮や軍事費が増え続ける中国の脅威などアジア太平洋の安全保障、集団的自衛権の在り方や武器輸出三原則などがテーマとなる。今月１８日に初会合を行い、月約２回の議論を重ねて夏ごろには意見を取りまとめる予定。