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柳田法相、菅首相に辞表を提出

2010年11月22日 10:38
柳田法相、菅首相に辞表を提出

 国会を軽視したとみられる発言をめぐって、野党側が辞任を求めていた柳田法相は22日朝、菅首相に辞表を提出した。柳田法相が辞任しなければ、今年度補正予算案の成立が遅れるのが必至の情勢の中、菅政権は苦渋の選択を迫られた。

 柳田法相は22日午前8時過ぎに首相官邸に入り、菅首相に辞表を提出した。法相の後任は当面、仙谷官房長官が兼務する。

 柳田法相は、21日も記者団に対して「今後とも真摯(しんし)に国会の答弁に臨んでいきたい」と述べるなど、続投する意向を示していた。しかし、民主党幹部が21日夜、首相公邸で協議し、22日夕方に自民党が参議院に問責決議案を提出する方針であることから、その前に柳田法相は辞任すべきだとの認識で一致した。

 菅首相は柳田法相の辞任によって仙谷官房長官、馬淵国交相の辞任要求、問責決議案の提出につながりかねないとの懸念を強く持っていたが、官邸関係者は「野党側と握れているわけではないが、こちらが先にカードを切った」と話している。

 今後は今年度補正予算案の採決をめぐって、さらに野党側が攻勢に出てくるかが焦点になる。