民主党内紛で、予算関連法案の成立は困難に
民主党・小沢元代表に近い議員16人が17日、民主党会派の離脱を表明し、11年度予算の執行に必要な予算関連法案の成立は困難な情勢となっている。
事態打開の有効策も見当たらず、菅首相が退陣や解散に追い込まれるというシナリオも現実味を帯びてくる中、玄葉国家戦略相が「今はとにかく、そういったこと(退陣)は全く考えていないし、考える必要はないと思っている」、蓮舫行政刷新相が「菅内閣の一員として、菅内閣の退陣について考えていることは一回もありません」と述べるなど、各閣僚は18日朝、退陣の可能性を強く否定した。
また、菅首相も17日、周辺に対して、「(統一地方選挙が終わる)4月24日を過ぎれば何とかなる」と話し、引き続き政権を担うことに強い意欲を示したという。
しかし、支持率は低迷し、民主党内の内紛も続く中、統一地方選挙が終わっても野党が協力姿勢に転じる見通しは全くない。首相側近も、民主党内の反執行部の動きについて「こうした動きは止まらなくなる」と頭を抱えている。
国民生活に直結する11年度予算案と関連法案を抱えたまま、菅政権は土俵際に追い込まれている。