連日、熱戦が繰り広げられるパリオリンピック。実は、注目されている競技をめぐり、「無料でライブ配信が見られる」とうたった“偽サイト”が相次いで見つかっているといいます。情報セキュリティー会社は、アクセスすると、クレジットカードなどの個人情報がだましとられるフィッシング詐欺の被害にあう恐れがあるとして、注意を呼びかけています。

■SNSで偽サイトに誘導「無料で視聴できる」

NTTデータグループによりますと、7月24日頃からパリオリンピックの開会式や競技のライブ配信をうたう“偽サイト”が複数確認された中には、日本語のサイトも見つかっています。“偽サイト”には、競技の画像とともに「生中継のライブストリームをオンラインで無料で視聴」と表示。「再生」ボタンを押すと、「アカウントの作成が必要」とし、クレジットカードの情報などが求められますが、実際に入力しても視聴はできないということです。

こうした“偽サイト”は、SNSから誘導されているといいます。
実際に「X」（旧ツイッター）で調べてみると、7月29日には、「サッカーなでしこジャパンvsブラジル戦 生放送」という書き込みとともに“偽サイト”へ誘導するリンクがつけられて投稿。このほか、「バレーボール男子日本代表」という、別の競技のキーワードを使った投稿もあり、リンクをクリックすると“偽サイト”へ誘導される仕組みになっています。

■情報セキュリティー会社　「注目競技を狙って投稿」「無料」に注意

サイバーセキュリティーに詳しい、NTTデータグループの新井悠 エグゼクティブ・セキュリティ・アナリストは、SNSで確認された投稿について、「Xのトレンドになりそうなキーワード（競技）を使って投稿している。“無料で見られる”からといって安易にアクセスしないで、一度、公式サイトを調べることが大事です」と話しています。