【解説】自民党総裁選、高市氏の戦略は? 「政策実行力」「党員支持」強み
自民党総裁選の告示まで3日となる中、高市早苗経済安全保障担当相が立候補会見を行いました。出馬表明はこれで7人目となりますが、高市氏はどういった戦略を描いているのでしょうか。国会記者会館から中継です。
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高市氏の強みは「経験」と「政策実行力」です。政調会長や複数の閣僚経験で培った「政策実行力」を武器に、初の女性総裁を目指します。陣営幹部は、「政策を自分で考えて実行する力は高市さんが一番」と話しています。
高市氏は会見では、政策通として「経済成長」への道筋と自らが目指す「国家像」の姿を前面に打ち出した形です。
高市氏のもう1つの強みは、党員からの支持です。党員・党友を対象とした日本テレビの独自調査では、1位の石破氏に続き、2位の小泉氏と1ポイント差で3位となるなど、党員からの一定の支持を得ているところも強みです。
――一方で、高市氏の弱みや課題はなんでしょうか?
課題は、国会議員からの支持拡大です。9日の会見では、いわゆる裏金議員の処分について注目の発言がありました。
高市経済安保相「決着した処分を総裁がかわったからといって、ちゃぶ台返しするということをしたら独裁だと思います。そういうことは致しません」
今回の総裁選では、いわゆる裏金議員への対応が争点になる中、処分の必要はないというこの発言は、「安倍派議員の支持を得るため」とみられます。
前回の総裁選では、安倍元首相の後ろ盾があり安倍派の多くが支持に回りましたが、今回は安倍元首相も不在で見通しはたっていません。
総裁選では、石破氏と小泉氏を軸にした展開となるとみられる中、議員の支持を拡大できるかがカギを握ることになりそうです。