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鉢呂経産相が辞任、野田政権に大きな打撃

2011年9月11日 1:15
鉢呂経産相が辞任、野田政権に大きな打撃

 鉢呂経産相は10日夜に会見し、福島第一原子力発電所を視察した後の自身の言動をめぐり、野田首相に辞任を申し入れて受理されたと発表した。新内閣発足から約1週間での閣僚辞任は、野田政権に大きな打撃となるのは避けられない情勢。政治部・佐藤圭一記者が報告する。

 支持率60%という幸先の良い滑り出しに見えた野田政権は、重要閣僚の心ない発言によって早くもつまずいた。民主党内には動揺が広がっている。

 鉢呂経産相の一連の発言は、福島第一原発事故に苦しむ被災者への配慮を欠くものだった。このため、野党・自民党のみならず、民主党・前原政調会長が10日朝、「大変ゆゆしき問題だ」と厳しく問題視した他、野田首相も深刻に受け止めていた。

 臨時国会は13日から始まる予定で、野党との政策協議を進めたい野田首相としては、早く辞任させた方が良いと判断した。しかし、自民党・大島副総裁は10日夜、日本テレビの取材に対し、「辞任は当然だ」とした上で、「野田内閣が民主党内の融和だけを考えた結果だ。非適材、非適所の内閣であることが明確になった」と述べた。野党側は今後、他の閣僚にも厳しく対峙(たいじ)していく構えを強めており、野田首相への風当たりは一転して厳しくなりそうだ。