×

野田首相、都内の町工場などを視察

2011年9月19日 13:00
野田首相、都内の町工場などを視察

 円高による産業空洞化の危機が懸念される中、野田首相は19日朝から、東京都内の町工場などを視察している。

 野田首相が19日朝に訪れたのは、東京・大田区にある自動車部品メーカー「ダイヤ精機」。今回の視察は、円高の影響で工場の海外移転を検討する企業が増える中、厳しい経営を迫られている企業の実態を把握する狙いがあり、メッキ加工メーカーの他、午後には自動車生産工場も視察する。

 ダイヤ精機の視察で、野田首相は、1000分の1ミリ単位の研磨を手作業で行う姿に感心すると同時に、職人の技術継承が課題との説明にうなずいていた。視察後、「直木賞受賞作の『下町ロケット』、大田区の工場を見て、日本経済を支えている現場を見まして、リアリティーをもって、こういう人たちをしっかりと、あるいはこういう仕事を支えていかなければならないということを実感した」「今回は技術を拝見しましたが、技術を持った中小企業をどう研究開発からサポートするかを含めて検討したい。大手が海外に行くと、残った中小企業は困るので、円高対策に取り組み、産業の空洞化は本当に必死に食い止めないといけないと思っています」と話した。

 さらに、「中小企業の資金繰りへの支援に取り組みたい」と述べ、11年度第3次補正予算案には、中小企業対策を盛り込む考えを強調した。