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環境保全不可能、県外移設を~沖縄知事意見

2012年2月20日 22:54
環境保全不可能、県外移設を~沖縄知事意見

 アメリカ軍普天間基地(沖縄・宜野湾市)の移設に先立つ環境影響評価手続きで、沖縄県は20日、県外移設を求める知事意見を沖縄防衛局に提出した。

 知事意見では、移設先への配備が予定される新型輸送機「オスプレイ」の騒音予測や、人体への影響の評価が不十分だと指摘した。また、国の天然記念物・ジュゴンの生態への影響についても、適切な調査や予測がされていないとしていて、国の環境影響評価書について不備を指摘した箇所は計25項目、175件に上った。

 沖縄・名護市辺野古に飛行場が建設された場合、周辺住民の生活環境や自然環境の保全は不可能だとし、県外移設を求めている。

 知事意見を受け、田中防衛相は20日夜、辺野古移設に向けて今後も沖縄の理解を求めていく考えを強調した。その一方で、「法令に従い、適切に対処していくことになる」と述べ、防衛省として辺野古移設への手続きを進めていく考えも示した。

 沖縄県は来月27日までに、海面の埋め立てによる環境への影響についても知事意見を提出する。