京都・山田啓二府知事と滋賀・嘉田由紀子県知事は１２日、再稼働に向けた動きが進む大飯原発３・４号機（福井・おおい町）を視察した。

　山田知事と嘉田知事は１２日午前１１時頃に大飯原発に入り、「関西電力」の担当者と意見交換を行い、地震などで電源が喪失しても事故を防ぐ緊急対策について説明を受けた。その後、安全対策として施された非常用電源装置や、装置を起動する訓練などを見学し、約２時間の視察を終えた。

　大飯原発から半径３０キロ圏内の京都府や滋賀県は、再稼働を急ぐ政府の動きに対し、専門家会議を開いて意見を聴くなど慎重な姿勢を見せている。国は今週中にも安全対策についての最終判断を出す予定で、両知事は１２日の視察を踏まえて、自治体としての方針をまとめ、国の判断に備えたい構え。