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「近いうち」めぐり、与野党の解釈に温度差

2012年8月9日 13:56
「近いうち」めぐり、与野党の解釈に温度差

 民主・自民・公明の3党は8日夜、消費税増税法案を含む「社会保障と税の一体改革」関連法案を早期に成立させ、その後「近いうちに」衆議院を解散することで合意した。しかし、解散の具体的な時期をめぐり、与野党の見方が分かれている。野田首相は、自民党・谷垣総裁との間に「密約はない」としているが、2人きりで話し合った場面もあったことから、「近いうち」の解釈をめぐって火種はなお残りそうだ。

 9日朝の自民党役員会では、8日夜の党首会談で解散の具体的な時期が明示されなかったのは「残念な結果だ」という声も上がった。自民党は、「近いうち」は「今国会中の解散だ」と解釈して早期解散に追い込みたい構え。

 一方、民主党は輿石幹事長が「会期中の解散はない」との認識を示している他、別の与党幹部は「年内の解散はなくなった」と話しており、「近いうち」の解釈には明らかにズレがある。

 一方、国民の生活が第一などの野党が提出した内閣不信任決議案について、自民党は9日夜の採決を欠席する方針を確認した。公明党も反対に回るため、決議案は否決される見通し。これを受け、消費税増税法案は10日の参院本会議で可決・成立する見通しとなっている。