“安保法制”の方向性大筋合意 自民・公明
集団的自衛権の行使容認など、これまで安全保障法制について検討してきた自民・公明の与党が法整備の方向性について大筋で合意した。
それによると、自衛隊の海外派遣について公明党が求めていた「国際法上の正当性」などの3原則が明記された。自衛隊の活動については、「我が国の平和と安全に資する活動を行う他国の軍隊への支援活動」や「国際社会の平和と安全への一層の貢献」など大きく5つの項目に分けてまとめている。さらに、他国軍への後方支援をいつでも行えるようにする恒久法の整備を検討、とする一方、調整が難航していた自衛隊派遣の歯止めについては、「国会の事前承認を基本とする」との表現となった。
集団的自衛権の行使については、日本が直接攻撃を受けていなくても日本の存立が根底から覆される明白な危険がある事態を「新事態」と定義して、自衛隊による防衛出動で対処し、原則、国会の事前承認が必要だとしている。
これらについて、自民・公明両党は今週20日に正式に合意する見通し。政府は、5月半ばには関連法案を提出する考えで、成立すれば自衛隊の活動の幅が大きく広がり、武器の使用基準も緩和されることになる。