安倍首相は１１日、兵庫県を訪問し、先端技術研究や中小企業のものづくりの現場を視察した。

　「世界一を目指さなければ駄目だなということですね。世界一を目指していく、そして未知の分野に挑戦していくという精神があって、初めて大きな成果が出てくるんだろうと思います」－神戸市にある理化学研究所を訪れた安倍首相はまず、スーパーコンピューター「京」の関連施設を視察した他、ｉＰＳ細胞（＝人工多能性幹細胞）の臨床応用に向けた研究の様子を視察し、ノーベル生理学・医学賞を受賞した京都大学・山中伸弥教授とも意見交換した。

　山中教授「様々なピースがそろって初めて、臨床応用が実現すると思う」

　安倍首相は山中教授に、ｉＰＳ細胞等の再生医療研究に１０年間で１１００億円の支援を行うことを伝えた。

　また、安倍首相は金属加工を行う尼崎市の町工場を視察し、中小企業の関係者と懇談した。安倍首相は、民主党の「事業仕分け」で廃止されたものづくり補助金を復活させ、中小企業の試作品開発などを支援する方針。