安倍首相は２日、今後５年間を「緊急構造改革期間」として、産業再編を促すなど競争力強化に向け、閣僚らに指示を出した。

　「今後５年間、産業再編や事業再構築、起業や新規投資を進める緊急構造改革期間と位置づけて、あらゆる政策資源を集中投入したい」－安倍首相は日本経済再生本部でこのように述べ、今後５年間で日本の産業界の新陳代謝を進める考えを示した。

　課題として、成長産業への転職など「失業なき労働移動」をどう実現できるか、施策の具体化を関係閣僚に指示した。また、高効率の石炭火力の活用に向けた環境アセスメント手続きの明確化や、再生医療促進に向けた関連法案を今国会に提出することなど、産業競争力の強化に向けた１３項目を指示した。

　政府は今後、各省庁が具体化した政策をもとに６月までに新しい経済成長戦略をとりまとめる方針。