農業の競争力強化に向けて、地域の農協が自由に経営できるようにするための農協法改正案が、１４日の衆議院本会議で審議入りした。

　安倍首相「今回の農業改革は、岩盤のように６０年間続いてきた制度の見直しであり、強い決意で進めてまいりたい」

　改正案は、ＪＡ全中（＝全国農業協同組合中央会）を一般社団法人にするとともに、全中の地域の農協に対する監査権をなくすことなどを柱としている。地域の農協が自ら監査法人を選ぶことができるようになり、ＪＡ全中の力を弱め、地域の農協が自由に経営できるようにすることが狙い。

　政府は今の国会での成立を目指しているが、野党側は「単なる組織いじりにすぎない。本当に農家のためになるのか」などと反対している。民主党は、農協がより多様な活動を行えるよう、都道府県をまたぐ農協を認めることなどを盛り込んだ対案を提出しており、今後、政府案とともに審議される。