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被爆地訪問呼びかける「広島宣言」採択

2014年4月12日 19:10
被爆地訪問呼びかける「広島宣言」採択

 核兵器を持たない12か国が核軍縮などを話し合うNPDI外相会合が12日、被爆地、広島で初めて開催され、世界の首脳らに被爆地訪問を呼びかける広島宣言を採択し終了した。

 会合に先立ち、12か国の外相らは原爆慰霊碑への献花や原爆資料館の視察などを行った。このあと外相会合で採択された広島宣言では、世界各国の首脳らに自らの目で直接、核兵器の非人道的な結末を確かめるため、広島、長崎を訪問するよう呼びかけた。

 また、アメリカとロシアが行っている2国間の核軍縮交渉だけでなく、米・露以外の核保有国を巻き込んだ多国間交渉の必要性を訴えたほか、核やミサイルで挑発を繰り返す北朝鮮を強く非難し、さらなる挑発を行わないよう求めた。

 ただ、12か国の参加国の中には、日本やオーストラリアなどアメリカの核の傘に依存しながら段階的に軍縮を進める立場の国がある一方、核兵器の速やかな使用禁止を訴える国もある。岸田外相は共同会見で、「アプローチの違いがある中、宣言をまとめた重みを感じてほしい」と述べた。今後も核兵器のない世界に向け、粘り強い交渉に迫られることになる。