参議院の外交防衛委員会で、安倍首相は２９日、集団的自衛権の行使容認に向け、改めて意欲を示した。

　行使容認をめぐり安倍首相は、有事の際、避難する日本人を乗せたアメリカの艦船を自衛隊が護衛するケースなどを挙げているが、民主党の福山哲郎議員は「想定にリアリティーがない」と追及した。

　福山議員「輸送艦で、例えば日本人だけではない、他の外国の方も含めてアメリカがそこへ輸送するとすれば、その輸送艦に護衛艦をアメリカがつけないということは考えられない」

　安倍首相「最初からこういう事態はないと排除していくという考え方は、いやなことは見たくないというのと同じことではないか。あらゆる事態に対して、私たちは対応できる可能性、選択肢を用意しておくことは、当然のことだろう」

　安倍首相はこのように述べ、行使容認に向け、改めて意欲を示した。また、与党協議について安倍首相は年末までに改定される「日米ガイドラインに間に合うよう固まるのが理想だ」と述べ、早期の合意に向けた決意を示した。