【衆院選・東京7区】注目の激戦区“裏金”めぐり与野党が直接対決
21日夜、都内で行われていたのは、東京7区ネット討論会です。4人の候補者が一堂に会し、白熱した議論を交わしていました。それもそのはず、この選挙区は、自民党のいわゆる“裏金議員”に加え、野党3党の候補者が入り乱れる屈指の激戦区なんです。
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自民党 丸川珠代氏
「ありがとうございます。頑張ります」
先週、都内の商店街にいたのは自民党の丸川珠代氏です。丸川氏は参議院議員に3回当選し、安倍政権では環境相などを歴任。今回衆議院へのくら替えを決断しましたが…
自民党 丸川珠代氏(今年2月)
「私の事務所には5年間で822万円の還付金がございました」
政治資金収支報告書への不記載額が822万円あり、自民党から戒告処分を受け、党から公認はされたものの、比例代表への重複立候補は認められませんでした。
自民党 丸川珠代氏
「私自身、本当に厳しい選挙を戦っております」
この日は、安倍元首相の昭恵夫人も丸川氏の応援に。
安倍昭恵氏
「本当に素晴らしい候補だと私は確信をしております」
応援を受け丸川氏は…
自民党 丸川珠代氏
「組織の中で、私自身がこの不透明な金の流れに早く気がついて、それを正すことができなかったこと、本当に申し訳なく思っております。なんとしても、この組織の論理に負けない、正しい道をいく者が正しい道を進める政治を私は改めてここから作り直していきたい。そういう思いで天におられる安倍先生に…」
「頑張れー!」
自民党 丸川珠代氏
「ありがとうございます。お誓いを申し上げて、この選挙戦に臨みました」
涙ながらに必勝を誓いました。
立憲民主党 松尾明弘氏(先週)
「自民党の政治、もう政権交代を私たちは目指しています」
立憲民主党から立候補しているのは、弁護士の松尾明弘氏です。
立憲民主党 松尾明弘氏
「午後も頑張るぞ」
選挙期間中、なるべく多くの有権者の目にふれるため、自転車で選挙区内をかけめぐり、声をかけてくれる人がいれば立ち止まって応じていました。
立憲民主党 松尾明弘氏
「ちゃんとこれから日本の経済をどうするのか、日本の社会保障の課題をどう解決するのかということをきちんと訴えていきたい。それも訴えてますけども、有権者の方はやっぱり裏金の話、『自民党の裏金何とかしてくれ』と言ってくるという、逆の意味でギャップがあるかなと思う」
日本維新の会 小野泰輔氏(先週)
「自公政権が過半数割れに追い込まれないと、政治とカネの問題が解決することはない」
さらに同じ選挙区には、野党第二党、日本維新の会の小野泰輔氏も立候補。
日本維新の会 小野泰輔氏
「何も手を打てなかった自民党に、これ以上任せていても、日本はよくならない」
人通りの多い道を練り歩きながら、有権者に語りかけるスタイルで政権交代を訴えていました。
一方、立憲と「反自民票」を奪い合う構図となっていることについて…
日本維新の会 小野泰輔氏
「私、小野泰輔あるいは維新なんて好きじゃないなという方は、立憲民主党にいれてください。そのことによってこの選挙区で、裏金議員に対してしっかりと民意を突きつけることができる」
身を捨ててでも、「今回は自民党だけには投票しないでほしい」と訴えました。
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こうしたなか迎えた21日夜の討論会。経済政策や都心の防災対策などについて議論を交わすなか…
立憲民主党 松尾明弘氏
「丸川さんには裏金の話、聞かざるをえないので聞かせてください」
松尾氏が丸川氏に切り込んだのは、収支報告書に不記載だった金の管理についてです。
立憲民主党 松尾明弘氏
「口座で管理していたと言っているが、一方で 収支報告書は(日付が)全部、不明不明不明となっているが、どのように管理しているかまったく分からない。それがきちんと説明がされているのか、もしくは収支報告書が虚偽なのか、どちらかを教えてほしい」
自民党 丸川珠代氏
「はい、収支報告書は虚偽ではありません。日付がですね、結局その記録が…ごめんなさい、残ってないので、日付は不明ですが金額は正確です。そして私個人の口座で管理していません」
さらに小野氏も続きます。
日本維新の会 小野泰輔氏
「私が演説しているときにヤジが飛んできて、今回の裏金事件は裏金と言うなと、単なる不記載なんだと言っているんですが、丸川さんの考えはどうですか」
自民党 丸川珠代氏
「私は正直、持ってて非常に困るものでもあったので、(手元に)残ってしまっていて、どうにもならないので、手をつけなかったと聞いてます」
日本維新の会 小野泰輔氏
「だから質問としては裏金…」
自民党 丸川珠代氏
「なのでそういう言い方されるかもしれないけど、私は記載ができなかった資金というふうに考えています」
一方、参政党から立候補している石川友梨香氏は…
参政党 石川友梨香氏
「今回の争点でいろいろなっていますが、どちらかというと、政治とカネの問題を議論するっていうよりも、今、国民の方はますます政治に対して無関心になるし、ますます投票にいかなくなってしまってる原因だと思うんですよね」
その上で…
参政党 石川友梨香氏
「今、政府が潤うことよりも、国民が潤わないと、そもそも日本国は潤わないので、やるべきことなのは大幅な減税と積極財政です」
積極財政と大幅な減税によって経済成長を目指すと訴えました。