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拉致問題どうなる?来週北へ担当者“派遣”

2014年10月22日 17:38
拉致問題どうなる?来週北へ担当者“派遣”

 政府は、北朝鮮が行っている拉致被害者らの調査の現状を直接、確認するため、今月27日から外務省の担当者らを平壌に派遣すると発表した。国会記者会館から古谷朋大記者が報告。

 安倍首相は22日午後、調査の責任者に直接会うことが今回の派遣の目的だなどと意義を強調した。

 安倍首相「(北朝鮮の調査)責任者から、進ちょく状況について話をしっかりと聞く。先方に対して正直に誠実に対応しなければならないということを先方に、責任者に伝えることが今回の派遣の目的」

 派遣されるのは、外務省や警察庁の担当者など10人程度。28日と29日に北朝鮮の特別調査委員会と協議する予定で、拉致問題が最優先課題であることを直接伝え、調査の現状についてただすことにしている。

 今回の協議について、菅官房長官は、拉致被害者などに関する具体的な調査結果を得られる見通しはないと話している。今回の協議では、特別調査委員会がどの様な調査を行っているのか、人員の規模や方法について問いただすにとどまる見込み。

 派遣決定前には、拉致被害者の家族らからも平壌に政府の担当者を派遣することには反対意見が相次いでいた。ただ、政府関係者によれば、これまで北朝鮮側の窓口になっていた「宋日昊日朝交渉担当大使と話しても調査の現状がわからない」という。

 日本政府は特別調査委員会の徐大河委員長との面会を求めており、調査を行っている責任者と直接話し、何とか交渉を前進させる糸口をつかみたいとの思いもある。