×

日中首脳会談「関係改善の第一歩になった」

2014年11月10日 15:19
日中首脳会談「関係改善の第一歩になった」

 中国・北京を訪れている安倍首相は、日本時間10日午後、習近平国家主席との首脳会談を行った。北京から竹内真記者が中継する。

 会談は日本時間10日午後1時前から約25分間行われた。会談終了後、安倍首相は「関係改善の第一歩になった」と述べた。

 安倍首相「日中両国が戦略的互恵関係の原点に立ち戻って、関係を改善をさせていく第一歩になったと思う。海上連絡メカニズムについても、この実施について要請をしたところですが、実施に向けて具体的な事務的な作業に入ることになると思う」

 会談の中で安倍首相は、まず「習主席とは今回が初めての正式な会談であり、これを契機としてともに日中関係の改善につとめていきたい」と話しかけた。また、「中国の平和的発展は国際社会と日本にとって好機である」との認識を示した上で、「我が国は引き続き平和国家としての歩みを堅持する」と述べ、日本の立場に理解を求めた。その上で、「日中間には個別の問題もあるが全体的な関係を損なうことは避けるべきで、ぜひ前向きに対応してほしい。習主席と大局的、長期的視点から21世紀の日中関係のあり方を探求したい」と呼びかけた。

 これに対し、習主席は「日中関係を戦略的互恵関係に従って発展させていきたい。中国の平和的発展はチャンスだという日本側の発言を重視している」と応じた。ただ、「日本にも引き続き平和国家の道を歩んでほしい」とクギを刺すのも忘れなかった。

 また、会談で両首脳は、日中間で不測の事態を避けるため防衛当局者が緊急時に連絡を取り合う海上連絡メカニズムの運用開始に向け作業を行うことで一致した。