安倍首相も参加し中国・北京で開かれているＡＰＥＣ（＝アジア太平洋経済協力会議）は１１日、首脳会議が開かれている。

　１０日、硬い表情で安倍首相と握手した習近平国家主席は、１１日朝もその表情は厳しいままだった。習主席は首脳らを笑顔で次々と出迎えたが、安倍首相との握手の際には、急に硬い表情に変わった。首脳会議の冒頭、習主席は今回のＡＰＥＣ開催の意義を強調した。

　習近平国家主席「きょう我々がここに集まった目的は協力を強め、翼を広げ飛び立つためだ」

　１１日午前の首脳会議では、今回のＡＰＥＣの主要な議題となっている「地域経済統合の進展」について議論が行われている。この中で安倍首相は、日本経済再生への道としてアジア太平洋地域の市場を取り込むべく、「地域経済の統合の深化を推進する」との立場を表明する予定。

　一方、１０日に行われた日中首脳会談について、１１日朝の中国メディアは大きく扱っている。中国共産党の機関紙・人民日報は、会談の実現について、「中国の広い度量を表している」と表現。今後の関係改善は、「日本が実際の行動で４項目の合意文書の約束を履行できるか」にかかっているとした。

　ＡＰＥＣ首脳会議は１１日午後、閉幕し、安倍首相は夕方に記者会見を行う予定。