沖縄死体遺棄 政府の反応…基地移設計画は
沖縄県うるま市で行方不明になった女性が遺体で発見された事件で、米軍属の男が逮捕・送検されたことを受け、政府は今回の事件が米軍基地に対する沖縄県民の反発を強めるのは必至だとみて、対応を急いでいる。
安倍首相は20日午前、記者団に対して「強い憤りを覚える」と強調した。
安倍首相「非常に強い憤りを覚えます。さぞ無念だったと思います。ご家族のことを思うと言葉もありません」
また政府は20日朝、緊急に関係閣僚の会議を開き、アメリカ側に捜査への協力、綱紀粛正、再発防止の3点を求めることを確認した。
普天間基地の辺野古移設計画への影響については、菅官房長官は「まだ分析していない」と明言を避けたが、防衛省幹部は「影響は確実にあるだろう」と話している。
防衛省幹部は「沖縄で基地はいらないという声は大きくなるだろう。結果的に辺野古への移設も遅れることになる」と頭を抱えている。野党・民進党の岡田代表も米軍基地への批判が強まるとの見方を示している。
民進党・岡田代表「沖縄のみなさんに基地が存在することで多くの負担をかけている時に、こういう事件が起きるとさらにその負担感といいますか、基地に対する批判が当然出てくるわけです」
また今回の事件は、オバマ大統領の来日を来週に控えたタイミングで起こった。政府高官によると安倍首相は、オバマ大統領に直接徹底的な再発防止などを申し入れるということだが、ある官邸関係者は、アメリカ大統領の被爆地・広島訪問に向けた日米友好ムードに「水をさされてしまった」と話している。