首相「抑止力になる」周辺に 野党は批判
北朝鮮をめぐり、アメリカのトランプ大統領が安倍首相に対してアメリカ本土を射程に収める核ミサイルの開発を阻止するため、あらゆる手段をとるという厳しい姿勢を示していたことが明らかになった。
トランプ大統領が示した「あらゆる手段」、政権幹部は北朝鮮への直接攻撃も含まれると認識している。複数の政府関係者によると、トランプ大統領は今月9日からの安倍首相の訪米日程の中で、北朝鮮によるアメリカ本土を射程に収める核ミサイルの開発を阻止するために、あらゆる手段をとる姿勢を示したという。
政府高官は「大統領は絶対に唯々諾々とミサイルの完成を待たない」と話している。一方で外務省幹部は「トランプ大統領は、自分はまだ具体的に何も知らないということも分かっている」として、対北朝鮮政策ではまだ振れ幅が大きいとの見方を示している。
このトランプ大統領の姿勢に対して、安倍首相は周辺に「北朝鮮への抑止力になる」と話しているが、政府内には「地域の緊張感が高まる可能性がある」と警戒する声も出ている。
一方、野党側は政府・与党内に、これを機に自衛隊も北朝鮮を攻撃する能力を持つべきとの意見があることに対して「飛躍しすぎだ」などと批判している。
民進党・野田幹事長「他国への影響、あるいは専守防衛という原則などから、いくらなんでも飛躍がありすぎるというふうに思います」
東アジアの平和を守るために、日本はどう対応すべきなのか。トランプ大統領との蜜月関係だからこそ安倍首相の姿勢も問われている。