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復興相“辞任”野党は首相の任命責任追及へ

2017年4月26日 1:59
復興相“辞任”野党は首相の任命責任追及へ

 今村復興相は25日夜、東日本大震災について「まだ東北だったから良かったものの、首都圏に近かったら莫大(ばくだい)な被害があった」と述べた。今村復興相はその後、発言を謝罪し復興相を辞任する意向を固めた。後任は自民党で福島県選出の吉野正芳衆議院議員が内定した。

 今村復興相は、自らが所属する自民党二階派のパーティーで講演し、東日本大震災の死者・行方不明者数や被害総額について触れた後、次のように発言した。

 今村復興相「これがまだ東北でですね、あっちの方だったから良かったものの、これがもっと首都圏に近かったりすると、莫大、甚大になる」

 今村復興相はその後、発言を撤回し謝罪した。

 今村復興相「私の大変不適切な発言と表現といったものにつきまして、深く反省し、みなさま方におわびを申し上げます。申し訳ありませんでした」

 しかし今村復興相には与野党双方から「復興相として不適格だ」との批判が強まった上、首相官邸も野党側に政権の緩みだと指摘されることに対する危機感が強く、事実上の更迭となった。

 自民党・二階幹事長「深く反省の上に国民のみなさんにおわびを申し上げたいと、こういう心境です」

 民進党幹部は「こんなひどい人を大臣にした安倍首相の責任は重い」と話していて、野党側は今後、安倍首相の任命責任を追及していく方針。

 一方、復興相の後任には被災地にきちんと寄り添える人物であるべきだとして、福島県選出の吉野正芳衆議院議員が内定した。26日午前中に皇居で新復興相の認証式が行われる見通し。