安倍首相、ヨーロッパ歴訪を終え帰国の途に
安倍首相はヨーロッパ歴訪を終え帰国の途についた。東京都議会選挙で惨敗した直後の今回の外遊で、安倍首相は反転攻勢のきっかけをつかめたのだろうか。
今回、安倍首相はEU(=ヨーロッパ連合)との間でEPA(=経済連携協定)の大枠合意に達した。TPP(=環太平洋経済連携協定)からアメリカが離脱する中で、前向きな合意になったと成果をアピールしている。
一方、北朝鮮問題をめぐっては、制裁強化のカギを握る中国が慎重な姿勢を崩さなかったほか、G20首脳会議でも北朝鮮を非難する言葉は宣言に盛り込まれず、思い通りにはいかなかった。
こうした中、安倍首相は政権浮揚への取り組みを迫られる。起爆剤と期待するのが来月の内閣改造だが、菅官房長官など政権の骨格は変えずに、若手登用などで期待感を醸成できるかが焦点。また、加計学園の問題で自ら集中審議に出席するなど、丁寧に説明する姿勢をどのように示すかも焦点。
安倍首相は今回、大雨災害対応のため予定を切り上げて帰国することにした。どのように国民の信頼を取り戻すのか、手探りが続くことになる。