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<解説>北情勢は緊迫化の一途…その結末は

2017年9月4日 17:31

 3日、核実験を強行した北朝鮮はICBM(=大陸間弾道ミサイル)に搭載する「水爆」の実験に成功したと主張した。一方、韓国の国防省は北朝鮮が今後さらにICBMを発射する可能性があると分析するなど、情勢は緊迫化の一途をたどっている。日本政府は今の情勢をどう分析しているのだろうか。政治部・青山和弘キャップに聞く。

 防衛省幹部は「今までに経験したことがない危機だ」と語っている。政権幹部はアメリカが軍事攻撃に踏み切る可能性について「わからないがアメリカは本気になっている」として、差し迫ってはいないものの排除はできないとの見方を示している。

 また、北朝鮮が弾道ミサイルの発射を続け、次は日本の領海に着弾させる可能性なども視野に入れている。首相周辺は「何よりも日本が北朝鮮から攻撃を受ける事態が最悪のシナリオだ」としている。

 そのため、アメリカを含め国際社会と頻繁に連絡を取り合って北朝鮮に強いプレッシャーをかけるとともに最終的には外交的な解決を目指すよう声をかけていく方針。

――北朝鮮に核やミサイルを放棄させる手段は?

 その道筋は見えていない。経済制裁について官邸関係者は「北朝鮮は中国も本気で自分たちを潰す気はないとなめている」と話している。政権幹部は「これから北朝鮮に対する全ての選択肢がぐーっと浮き上がってくる」として、アメリカが様々な軍事的なオプションもちらつかせて圧力を強めるとの見方を示している。しかし、その結末に平和的な解決が待っているのか。安倍首相、日本政府は重い責任を背負っている。