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“具体的行動なしで制裁解除せず”日米一致

2018年6月8日 8:52

来週に控えた史上初の米朝首脳会談を前に、安倍首相はアメリカのトランプ大統領と会談し、北朝鮮が核兵器の廃棄など具体的な行動を取るまで制裁を解除しない方針で一致した。

安倍首相「(トランプ大統領は)北朝鮮が行動するまで制裁は解除しないと述べておられます。日本の立場も全く同じであり、日米はまさに、完全に一致している」

安倍首相はこのように述べ、トランプ大統領と足並みがそろっていると強調した。ただ、歴史的な米朝首脳会談を前に、トランプ大統領は北朝鮮への融和的な姿勢もにじませた。

トランプ大統領「北朝鮮に対する『最大限の圧力』は完全に効果が出ているが、この言葉は使わない。友好的な交渉に入るからだ」

一方、安倍首相は、拉致問題の解決に向けて、金正恩委員長との首脳会談に初めて強い意欲を示した。

安倍首相「拉致問題を早期に解決するため、私はもちろん、北朝鮮と直接向き合い、話し合いたい。あらゆる手段を尽くしていく決意です」

安倍首相が日朝首脳会談に意欲を示したのは、トランプ大統領に自ら拉致問題の解決などに乗り出す姿勢をアピールする狙いがうかがえる。安倍首相はさらに、拉致問題や核・ミサイル問題などが包括的に解決に向かえば、北朝鮮と国交を正常化し、経済協力を行う用意があるとの考えを示した。

安倍首相が拉致問題での協力を要請したのに対し、トランプ大統領も米朝首脳会談で「必ず議論したい」と応じた。一方、トランプ大統領は現在も「休戦状態」が続く朝鮮戦争を終結させることに意欲を見せた。

トランプ大統領「(朝鮮戦争の終戦宣言に)署名する可能性がある最初のステップだ」「すべてが完了したら国交正常化もやりたい」

トランプ大統領はこのように述べ、北朝鮮との間で国交を正常化する可能性に言及した。その上で、今回の米朝首脳会談が成功すれば、金委員長をホワイトハウスに招きたいとの考えを示した。