「令和」発表の遅れ“11分間”に何が?
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新元号が「令和」と発表されたのを受けて、NNNと読売新聞が1日と2日に行った緊急世論調査で、「令和」に好感を持っていると答えた人は6割を上回った。政治部の高柳裕美記者が解説する。
Q:「令和」は好意的に受けとめられている
新元号の選定に携わってきた官邸関係者は「よかった」と話し、安堵(あんど)の表情を浮かべていた。実は、安倍首相は一次政権、つまり10年以上前から、日本の古典からの引用にこだわりを示していたという。
Q:首相はかなり前から「令和」を知っていたのだろうか?
先月には知っていたそうだが、いつからかというと、去年秋に、担当者が新元号の選定状況について説明したところ、安倍首相は「案についてはギリギリまで言わなくていい」と話したそうで、そんな前ではなさそうだ。
ただ、日本の古典の専門家に新元号の考案を依頼していると説明したところ、「それはいいね」と話したという。
Q:出典は万葉集というのが意外という指摘が結構あるが?
万葉集は、かなが多い歌集なので、そこから案を考えるのは難しいという見方が多かったのだが、実は政府内では遅くとも去年8月には万葉集が候補になりうるとして準備をしていたようだ。実際には、万葉集の序文が漢文であることに着目し、ここから「令和」という案が出された。とても知恵を絞った案といえる。
Q:一方で「令和」の発表が少し遅れたが?
ほぼ時間通り行われたが、官房長官の発表時間だけ予定の11時30分から11分遅れて始まった。
Q:なぜだったのか?
政府関係者によると、まず全閣僚会議が予想よりも活発に協議が行われ長引いた。ただ、天皇陛下と皇太子さまに新元号が伝わったのを確認した後、新元号を発表するという段取りだったため、11分遅れた。
天皇陛下と皇太子さまへの報告完了の電話が11時40分にあり、「令和」の発表はその1分後の11時41分からだった。まさに分刻みのスケジュールとなった。