自民“裏金問題”岸田首相が自ら事情聴取 安倍派幹部4人の処分は
自民党のいわゆる裏金事件めぐり、岸田首相は26日午後4時ごろから、東京都内のホテルで安倍派幹部4人に対する聴取を始めました。ホテル前から中継です。
聴取は午後4時ごろから始まり、今も続いています。岸田首相自らが乗り出す「異例の形」です。
聴取は岸田首相に加え、茂木幹事長、森山総務会長の3人が行っています。対象は安倍派のキックバック再開を協議した4人で、26日は安倍派の会長代理を務めた塩谷立氏、下村博文氏、27日は西村康稔氏、世耕弘成氏です。
――聴取の焦点は、どこになるのでしょうか。
最大の焦点はキックバック再開の経緯が明らかになるかです。国会の政治倫理審査会では、再開の経緯に関する4人の証言が食い違っていて、誰が決定に関与したのか不明なままです。ある野党幹部は「総理が聴取するなら、これまで明らかにならなかったことを解明しないと意味がない」と指摘しています。
さらに、長く派閥の会長を務めた森喜朗元首相が決定に、どう関与したのか新たな証言が出るかも注目されます。その中身によっては森元首相への聴取が必要かも検討されるとみられます。
また、処分について党執行部は「キックバック再開を許した政治責任は重い」として、再聴取を行っている4人については「党員資格の停止」や「選挙での非公認」など重い処分を科す方向です。
一方で、ほかの幹部、松野氏、萩生田氏、高木氏らは、4人より少し軽い「党の役職停止」などとする案が出ています。ただ、自民党内からは「厳しい処分にしないと、世論から反発を受ける」という声も根強くあります。
党執行部は26日と27日の聴取を踏まえて、4月上旬には処分を決める方針です。