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「食費1日200円」“ひとり親”生活困窮

2020年12月23日 20:05
「食費1日200円」“ひとり親”生活困窮

新型コロナウイルスで今、ひとり親世帯への経済的ダメージが懸念されています。子供1人、最大5万円の国の支援も始まっていますが、苦しい生活が続いています。

倉庫に積まれた大量の段ボール。支援団体が準備した、ひとり親家庭へのクリスマスプレゼントです。

支援団体によると、年末年始は出費がかさむため、所得の低いひとり親にとって、厳しい時期になるといいます。

都内に住む40代のシングルマザー・伊藤さん(40代・仮名)と娘の祐希さん(12・仮名)。伊藤さんは8年前に離婚し、養育費も支払われていません。少しでも安い食材を求めて、家から離れたスーパーに歩いて通います。

シングルマザー・伊藤明日香さん(40代・仮名)「今日は全部で1週間分で、だいたい2800円くらい」

1人分の食費は、1日およそ200円。コロナの影響で、およそ27万円あった収入は13万円ほどまで激減したということです。

伊藤明日香さん(40代・仮名)「娘には給料の明細を見せて、今このくらいお給料あるけど、来月は半分以下になっちゃうけど、どうしようかと相談して。知恵をしぼって、例えば、みそ汁に大根の皮使ったり」

■お母さん見ていてどう思う?

娘・祐希さん(12・仮名)「すごいなって思います。食費とか削ってるし、本当に尊敬しますね」

娘の食事を優先して、自分が会社で食べる昼ご飯は、小さな塩むすび1つだけ。

そんな中、伊藤さんに追い打ちをかけたのは、児童扶養手当の停止。

伊藤明日香さん(40代・仮名)「児童扶養手当は、昨年の所得で審査するから、今年はあなたはもらえない」

去年、生活のために残業を増やしたことで年収が上がり、支給の所得制限をわずかに超えてしまっていたのです。

伊藤明日香さん(40代・仮名)「今、(コロナで)困ってるのに、なんで去年の収入で(もらえない)」

そんな中、伊藤さんに手をさしのべたのは――

伊藤明日香さん(40代・仮名)「(心配して)高校の同級生が、お米を送ってくれたりして、そこでまあ何とか…。『とにかく生きてて。とにかく生きてほしいから、お礼はいらないから、がんばれ』って。なんでこんな生活になっちゃったかな」

1人で苦しんでいた中、同級生の思いが大きな支えになったといいます。

伊藤さんが相談する、ひとり親支援協会の今井代表は、「コロナが長期化するのであれば、スポット的な支援ではなく、継続的な支援が必要となってくる」と話しました。

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