首相会見 五輪で悪質違反者「国外退去に」
緊急事態宣言の延長を発表した28日夜の菅首相の会見で、質問が集中したテーマは五輪でした。首相は、海外の関係者はメディアを含め外出先や宿泊先を限定し「悪質な違反者には国外退去を求める」と述べました。観客入りの開催は可能との考えも示しました。
■解除の目安「ステージ4」脱却
菅首相は28日夜に会見を開き、緊急事態宣言の延長について説明しました。
「今回の宣言の延長を踏まえ、雇用調整助成金については7月も特別措置を継続することとし、雇用を守ってまいります」
宣言解除の基準については「ステージ4」を脱却することが目安としました。一方、会見で質問が集中したのは、東京オリンピック・パラリンピックの開催についてでした。
■五輪「海外関係者」「観客入り」は…
――感染状況と開催の可否に関して、具体的な基準を明示すべきではないでしょうか?
「まず、国民の命と健康を守るのは、これは当然、政府の責務です。多くの方々から、不安や懸念の声があることは承知しています。そうした声をしっかりと受け止め、関係者と協力しながら、安全安心の大会に向けて取り組みを進めております」
来日する大会関係者をさらに削減し、選手や関係者にワクチン接種を行います。さらに、日本国民との接触を防止するため、海外メディアにも、決められた宿泊先や移動手段を使うよう求めるといいます。
菅首相
「大会期間中、悪質な違反者については国外退去を求めたいと思っています」
また、観客を入れた開催について問われ、菅首相は可能との考えを示しました。
「緊急事態宣言下ではありますけれども、野球や、あるいはサッカーなど、一定の水準の中で、感染拡大防止をしっかり措置をした上で行っていることも事実だとう風に思っています。(参考にしながら)対応はできると思っています」
■100万回接種「6月中旬以降」
会見で菅首相が強調したのは、新型コロナウイルスワクチンの接種の加速についてでした。
「収束へ向かわせる切り札がワクチンです。6月に入って中旬以降は、打ち手も含めて(1日)100万(回)に対応できるような、そうした体制が中旬以降にはできてくると思っています」
(5月28日『news zero』より)