“食料品消費税ゼロ”めぐり「立憲」党内で意見対立 野田代表は慎重な姿勢
物価高対策として政府・与党内でも現金給付や減税を求める声が出る中、先ほど立憲民主党内のグループが、食料品に限った消費税をゼロにすべきとの提言をまとめました。国会記者会館から東真子記者が伝えます。
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このグループは「物価高から国民生活を守る」と掲げ、食料品に限定して8%の消費税をゼロにすべきとの提言をまとめました。
立憲民主党 江田元代表代行(15日午後)
「食料品消費税ゼロの説明しろと言われておりますので、ご説明をしながら、しっかり党内議論を深めていく」
立憲民主党の江田元代表代行などのグループは15日、物価上昇が続く当分の間、食料品に限り消費税をゼロにすべきとの提言をまとめました。
提言では物価高対策に直接効果があり「低所得者ほど重税感を感じる消費税の逆進性を緩和する」などとしています。近く、執行部に申し入れ、参院選の公約に盛り込むよう求めるということです。
──自民党内では給付なのか減税なのか、意見が割れているようですが、立憲民主党はこの方針でまとまっていくのでしょうか。
いえ、立憲民主党内も意見が割れています。まず、トップの野田代表は減税に慎重な姿勢とみられています。そもそも今の消費税10%は、野田代表が総理大臣だった時にまとめたものです。さらに先週末、枝野元代表も「次の世代にツケを回すことになる」「減税ポピュリズムに走りたいなら別の党をつくってください」と減税派を強く牽(けん)制しました。
枝野氏は野田代表に対して「ぶれないでほしい」と直接、支える姿勢を伝えたということです。
しかし、15日になってこの枝野氏にもう1人の党の重鎮が強く反発しました。
立憲民主党 小沢総合選対本部長代行
「意見の違うやつは出て行けと。非常に失礼な、無礼な、傲慢な」
消費税をめぐって、立憲民主党では党内の意見に食い違いがみられ、ある幹部からは「党が分裂するかもしれない」と心配する声も出ています。
物価高対策をめぐって、自民党に加え立憲民主党でも、党内の意見対立が激しさを増しています。