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「政治とカネ」の問題で辞職…衆議院千葉5区の補欠選挙 候補者“7人乱立”…主張と戦略は

2023年4月21日 18:46
「政治とカネ」の問題で辞職…衆議院千葉5区の補欠選挙 候補者“7人乱立”…主張と戦略は

「政治とカネ」の問題で自民党の議員が辞職したことに伴い行われる、衆議院千葉5区の補欠選挙は、候補者7人が乱立する激戦となっています。各陣営の主張と戦略を取材しました。

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自民党の英利アルフィヤ候補は、有権者から「写真と違うね」と言われ――

自民党 英利アルフィヤ候補
「あら! ごめんなさい!」

有権者
「美人に見えるよ」

自民党 英利アルフィヤ候補
「写真より美人?」

思わず笑顔もこぼれますが、別の有権者には「本当に“厳しい選挙”で…お願いします」と訴えていました。

英利候補の両親は中国・新疆ウイグル自治区出身です。今年2月に出馬が決まった、いわゆる“落下傘候補”のため、知名度不足を挽回すべく、走り回ります。岸田首相をはじめ、麻生副総裁ら大物も現地入りしました。

その英利候補が繰り返し強調するのは、“クリーンな政治”です。実は今回の補欠選挙は、自民党の衆議院議員だった薗浦健太郎氏が「政治とカネ」の問題で辞職したことが発端です。

そのことについて、英利候補は「私も自民党の候補者として、きちんと受け止めないといけない。自分は、自民党の中からクリーンな政治を進めていく」と話しました。

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一方の立憲民主党は20日、野田元首相が早朝からビラ配りをしていました。

地元出身で、元千葉県議の矢崎堅太郎候補は“地元密着”がウリです。ランチも地元密着です。古い付き合いの支援者が「“地元出身”であることと、やっぱり一番大事なのは人柄。人柄にほれて応援してます」と話すと、矢崎候補は「ちょっと褒めすぎですね」と笑顔を見せていました。

一方で、“野党乱立”には危機感もあるといいます。

立憲民主党 矢崎堅太郎候補
「(票が)分散して、自民党が勝ってしまうということにもなりかねない。やはり、候補者を一本化した方が有権者にとって良かったんじゃないかな」

日本維新の会の岸野智康候補は、関東での党勢拡大を目指します。

日本維新の会 岸野智康候補
「今、勢いに乗っている日本維新の会が、この大事な千葉5区補欠選挙で結果を出していく」

“野党乱立”についても意に介していないようでした。

日本維新の会 岸野智康候補
「自民党を倒すためだけに、政策一致していない政党と、目の前、選挙だけの共闘をする、そういう政党では日本維新の会はないので。そこは真正面から戦っていく」

国民民主党の岡野純子候補は“野党乱立”について、「最初に出馬を決めた野党候補は自分だ」と強調しました。その上で「私たちは“政局よりも政策”ということを訴えていますので、国民の皆さんへの“第三の選択肢”ということをちゃんと示していきたいなと」と話しました。

共産党の斉藤和子候補は、党の独自性をアピールします。

共産党 斉藤和子候補
「今の岸田政権の軍備増強に対して、どういう姿勢を各党がとってるのかという点から言えば、真正面から批判しているのは日本共産党しかいませんから」

政治家女子48党の織田三江候補は、「他党や他の候補者を気にする必要無し。党の党是と政策をアピールするのみ」としています。

無所属の星健太郎候補は、「国会のコマのようにしか選挙区民を捉えていない各政党の姿勢に共に怒り、投票に向かってほしい」とコメントしています。

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“政治とカネ”の問題から始まり、7人の候補者がしのぎを削る衆議院千葉5区補欠選挙は、23日(日)に投開票が行われます。