国会での総理大臣指名選挙で、自民党総裁の岸田文雄氏が第１００代の総理大臣に選ばれ、新閣僚が次々と官邸に呼び込まれました。若手を抜擢し、１３人が初入閣となった岸田新内閣誕生の１日を追いました。

岸田新内閣発足の日。

自民党・岸田総裁
「これからが本当の意味でのスタートだと思っています。強い思いで、強い覚悟を持って、これからに臨んでいきたいと思っています」

強い覚悟で臨むと意気込みを語りました。

同じ頃、総理大臣官邸では、菅内閣最後の閣議が行われ、閣僚らは総辞職。安倍政権を継承し、去年９月に発足した菅政権は約１年で幕を下ろしました。

総裁選で敗れ、自民党の広報本部長に就任する河野氏は、これまでのワクチン担当大臣としての仕事ぶりについて――

ワクチン担当相を退任・河野太郎議員
「評価は、みなさんがきっとしてくれるだろうと思います。おそらく１００点満点で、１２０点くらいいただけるんじゃないかと思っていますが、それはみなさんのご評価を待ちたい」

こう成果を強調しました。

そして、正午すぎ、官邸にずらりと集まった職員ら。菅前総理が姿を見せると大きな拍手が。花束を受け取ると、静かに官邸を去っていきました。

午後１時、緊張した面持ちで国会に入った岸田総裁。衆議院の総理大臣指名選挙が始まりました。そして午後１時４０分。

「岸田文雄君３１１、枝野幸男君１２４、片山虎之助君１１、玉木雄一郎君１１、高市早苗君１」

「右の結果、岸田文雄君を内閣総理大臣に指名することに決まりました」

岸田氏が、第１００代の総理大臣に選出されました。

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地元・広島で２５年ほど前から、岸田新総理が毎年訪れている洋服店、三宅洋服店の三宅敏文代表取締役は、「ぜひとも広島を代表として、総理として頑張ってほしいと。いいスタッフをそろえて、１の力じゃなくて１０の力で頑張ってほしいよね」と話しました。

また、高市早苗政調会長には、１票についての質問が…。

記者
「高市さんに１票入ってましたけれども？」

自民党・高市早苗政調会長
「私じゃありませんよ！記名投票ですから後でご確認ください。私は岸田文雄様と書きましたから。私じゃないからね」

記者
「１票入ったことについて、いかがですか」

自民党・高市早苗政調会長
「どなたが書かれたかわからないですが、また頑張ります。なんて言ったらいいんでしょうね。ちょっとびっくりしました」

そして、岸田新総理は、総理大臣に就任して初めて官邸に入り、組閣本部を設置しました。

その顔ぶれは初入閣が１３人。

新デジタル相・牧島かれん氏（４４）
「よろしくお願いします」

そのうちの１人、当選３回でデジタル大臣に就任する牧島かれん氏は「（連絡を受けた時は）大変驚きましたけれども、岸田総裁をしっかりとお支えして、政策を遂行するために、力を尽くしていきたいということを申し上げました。デジタルによって、毎日の生活が便利になるとか、万が一のときに安心できる制度にすることが大事だと思いますし、若い世代の皆さんからも、多くのアイデアをいただいてまいりたいと思います」と述べました。

そして、午後４時前、松野博一新官房長官により、閣僚名簿が発表されました。

松野新官房長官
「それでは、岸田内閣の閣僚名簿を発表します」

■厚生労働大臣・後藤茂之（６５）　初入閣
趣味はクラシックと茶道

■経済再生担当大臣・山際大志郎（５３）　初入閣
「鯨博士」獣医師から転身

■ワクチン担当大臣・堀内詔子（５５）　初入閣
ペヤング好き２児の母

新型コロナ対策などを担当する厚生労働、経済再生、ワクチン担当の大臣は、３人すべてが交代となりました。

また、４０代の若手も登用。

■デジタル大臣・牧島かれん（４４）　初入閣
ジビエ愛し狩猟免許も保有

■経済安全保障担当大臣・小林鷹之（４６）　初入閣
フルマラソン３時間５０分

そして、岸田総理は、臨時国会の会期末である今月１４日に衆議院を解散し、衆議院選挙を今月１９日公示、３１日投開票の日程で行う意向を固めました。新内閣発足早々、国民に信を問うことになります。