中露米による「大陸間競争の時代が訪れた」 防衛研究所がリポート
防衛研究所は、中国・ロシアとアメリカによる「『大陸間競争の時代』が訪れた」とするリポートをまとめました。
防衛省のシンクタンクである防衛研究所は毎年、「東アジア戦略概観」というリポートを公表していますが、2022年版では、中国・ロシアとアメリカの対立の深刻化により、「大陸間競争の時代が訪れた」として、アメリカと同盟関係にある日本も「大陸間競争の当事者だ」と指摘しました。
東アジア地域の国防支出総額における日本の防衛費の割合は、2000年の38%から2020年の17%に半減しています。防衛研究所のリポートでは、「日本の防衛費は、地域の軍事バランスの重要な要素だ」として、日本の防衛費増加の必要性を強調しました。
防衛研究所は、今年、別冊として「ウクライナ戦争の衝撃」も公表。「ロシアはウクライナの能力を見誤り、作戦準備は不十分だった」「ウクライナが抵抗する以上、長期化を想定せざるを得ない」などと分析しています。
また、アメリカについては「(ロシアの脅威は深刻だが)中国との競争を最重視するバイデン政権の政策に変更は見られない」などと解説しています。