日米豪印4か国クアッド首脳会合 バイデン大統領「民主主義 対 独裁主義の構図だ」露中連携を“けん制”
対中国を念頭にした枠組み、日本、アメリカ、インド、オーストラリアの4か国によるクアッド首脳会合が、首相官邸で行われています。ワシントン支局の矢岡亮一郎支局長が報告。
◇
このクアッド首脳会合は、アメリカのバイデン大統領が今回アジアを訪問するにあたり、最も重視した会合です。岸田首相は冒頭、ロシアの軍事侵攻を批判しつつ、インド太平洋地域で起こしてはいけないと中国を念頭に強くけん制しました。
岸田首相「ロシアによるウクライナ侵略は、国連憲章でもうたわれている諸原則への真っ向からの挑戦です。我々はインド太平洋地域で同じようなことを起こしてはなりません」
バイデン大統領「我々は民主主義の緊密なパートナーとして立ち上がる。共通の価値観とビジョンのために立ち上がるのだ。クアッドにはやるべきことがたくさんある」
バイデン大統領は「民主主義 対 独裁主義の構図だ」とも述べて、ロシアと中国の連携の動きもけん制しました。
今回、ロシアと友好関係があるインドは、対露制裁には同調せず、日米豪3か国と温度差が際立っています。
ある日米関係筋は、「インドと対ロシアでの温度差は、すぐに埋められるものではない」と割り切っていて、「対中国でいかに連携できるかだ」と今回の狙いを語っています。