木村知事と自民議員の2連ポスター 熊本知事選期間中も掲示され撤去命令 19市町村260か所
撤去命令などの対象となったのは、自民党県連が県内に掲示した党所属の国会議員などの顔写真や名前と木村知事が並んで掲載された2連ポスターです。県選挙管理委員会によりますと、こうしたポスターに写真や名前が入った人が選挙に立候補する場合、告示日までに撤去しないと公職選挙法違反となります。
しかし、今回のポスターは県知事選の選挙期間中も掲示されていて、各市町村選管に問い合わせが相次ぎ、撤去命令や行政指導を行ったということです。県選管によりますと、撤去命令が出されたのは熊本市や八代市など19市町村の合わせて260か所、行政指導は熊本市や荒尾市など12市町村の132か所にのぼります。
これに対し、木村知事は。
■木村敬知事
「選挙期間中、選挙事務所や政治団体のメールアドレスにも数件そういう意見があった。事務所が的確に自民党に伝えたと聞いている。自民党からは通知を出して撤去を求めたと聞いている」
一方、自民党県連は、「ポスターは1月に用意し順次掲示されたもので、知事選の告示日までに撤去する予定だったが、選挙戦などで人手が足りず一部の地域で撤去が間に合わなかったのではないか」と話しています。
地方行政に詳しい熊本大学法学部の伊藤洋典教授は、「自民党県連は公職選挙法への違反を認識していたはずなのに、 放置していたのは木村氏の知名度アップを狙ったと受け止められかねない。ずさんな対応と言われても仕方がない」と苦言を呈しました。