“裏金”で逆風 衆院選で落選の前議員が再起誓う「このままでは終われない」《新潟》
10月の衆議院選挙。いわゆる“裏金問題”の逆風を受け、県内の小選挙区で全敗となった自民党。「このままでは終われない」落選した前の議員は早くも動き出しています。
どんよりとした空模様に負けず、笑顔で手を振ります。
「おはようございます」
新潟2区から無所属で出馬した細田健一氏。落選後も地元で朝のあいさつを続けています。
〈前衆院議員 細田健一氏〉
「多少…相当疲れていたがお礼とお詫びの挨拶まわりをして。1日だけ東京戻って議員会館の後片付けをして、考えてみれば12年前は全くゼロからのスタートだったので。それに比べればまだまだ相当恵まれている」
いわゆる“裏金問題”を巡って自民党から非公認となった細田氏。後ろ盾のない戦いとなりました。
結果、巻き返しを図ることができず、立憲民主党の菊田真紀子氏にダブルスコアで敗れました。
直後のあいさつでは熱い気持ちがあふれる場面も。
〈前衆院議員 細田健一氏〉
「私としてはここでこの政治家人生、こういう形で終わるということにどうしても納得できない自分がいる。次の衆議院選挙にこの2区から再チャレンジするということ、この思いで一生懸命活動を続けてまいります」
そうした中、11月開かれた自民党2区の支部長幹事長会議。
2区の選対本部を解散し、細田氏は支部の関係者へお礼とお詫びを伝えたといいます。
関係者からは今後に向けて厳しい指摘も…
〈前衆院議員 細田健一氏〉
「敗因についてどう考えるんだとか党本部のやり方はどうかとか、なかなか大変な大敗でしたから、そこの払拭は容易じゃないのでは。そういう話はいただきました」
自身の思いとは裏腹に今後は、様々な調整が必要になりそうです。
〈前衆院議員 細田健一氏〉
「このままでは終われないという強い気持ちがあります。それが空回りしたり独りよがりになったりしてはよくないと思う。皆さんから推していただけるように努力をしたい」
一方、新潟5区で落選した高鳥修一氏。
落選から3日、東京の議員会館で片付け作業に追われていました。
〈前衆院議員 高鳥修一氏〉
「こっちは副大臣だろうな。こっちは政務官かもしれないね」
12年過ごした部屋には議員時代の思い出が所狭しと詰まっています。
Q)安倍さんの写真もたくさんあるがいまの率直な気持ちは?
「今回の選挙の結果、いまの自民党のあり方、とても残念だと思いますし、安倍先生に申し訳ないという思いです」
長年慕っている安倍元首相への思いも置いていけません。
〈前衆院議員 高鳥修一氏〉
「落選した時は、いわゆる都落ちみたいなことになるんですが、それが一番きついんですよね」
高鳥氏は立憲民主党の梅谷守氏に2万票以上の差をつけられ落選しました。政治資金の不記載で党からの公認は得たものの、比例代表との重複立候補が認められず、比例復活もできませんでした。
〈前衆院議員 高鳥修一氏〉
「私個人としては何らかの形で政治に関わって、この地域に貢献をさせていただければありがたいと思っています」
落選から1週間。
それぞれ気持ちに整理をつけ、次の1歩を踏み出そうとしています。